「免許返納を考えているけど、シニアカー(時速6km)じゃ遅すぎて我慢できない!」
「キックボードが免許不要になったらしいけど、あんなの派手で危なくて乗れないよ…」
そんなアクティブな悩みをお持ちのご両親(またはあなた自身)へ。
実は今、「自転車のように座って乗れる」新しい特定小型原付が、シニア世代の新たな足として注目されています。
しかし、安易に飛びつくのは危険です。
二輪である以上、転倒リスクはゼロではありません。
この記事では、電動モビリティの専門知識を持つ筆者が、スペックを徹底分析。
「高齢者が乗っても安全か?」という厳しい視点で選んだ、おすすめの3台をご紹介します。

ニュースで見たけど、電動キックボードって若い子がビュンビュン飛ばしてて危なくない? うちの親父、「あれなら免許いらないんだろ?」なんて興味持っちゃっててさ…。止めたほうがいいよね?

パパさん、その直感は半分正解で半分間違いです!確かに「立ち乗り」のキックボードはシニアには危険。でも最近は、「座って乗るタイプ」や「3輪タイプ」など、安定感抜群のモデルが出ているんです。これなら、自転車に乗れる体力があれば十分に選択肢に入りますよ!
そもそも「特定小型原付」って何?(シニアカーとの違い)

2023年7月の法改正で生まれた新しい区分です。
シニアカー(WHILLなど)とは、法律上の扱いもスピードも全く違います。
免許返納しても乗れるの?
乗れます。
16歳以上であれば、運転免許は不要です。
免許を返納した後でも、堂々と公道を走ることができます。
WHILL(シニアカー)との決定的な違い
| 項目 | 特定小型原付 (RICHBIT等) | シニアカー (WHILL等) |
|---|---|---|
| 最高速度 | 20km/h (自転車並み) | 6km/h (早歩き並み) |
| 走る場所 | 車道・路側帯 (一部歩道可※) | 歩道のみ |
| ヘルメット | 努力義務 (強く推奨) | 不要 |
| バランス | 自分で取る必要あり (二輪の場合) | 自立する (転倒リスクほぼなし) |
※「特例特定小型原付」の基準を満たし、6km/hモードに切り替えれば歩道も走行可能です。
結論:
- WHILL: 「歩くのがつらい人」のための、安全第一の乗り物。
- 特定小型原付: 「自転車にまだ乗れる人」のための、移動の道具。
高齢者には「危険」? 失敗しない選び方3つの条件

シニアが乗る場合、若い人と同じ基準で選んではいけません。
以下の3条件を満たすものだけを選んでください。
1. 絶対に「座れるタイプ(サドル付き)」を選ぶ
立ち乗りのキックボードは、急ブレーキ時にバランスを崩しやすく、高齢者には推奨できません。
必ず「サドル(椅子)」がついている、自転車やスクーターのような形状のものを選びましょう。
2. タイヤは「大径」または「3輪」を選ぶ
タイヤが小さい(10インチ以下)と、道路のちょっとした段差や溝にハンドルを取られて転倒する恐れがあります。
自転車に近い14インチ以上のタイヤか、転倒リスクが極めて低い3輪タイプが安心です。
3. 「歩道走行モード(6km/h)」があるものを選ぶ
交通量が多い怖い車道を避け、いざという時に歩道に逃げられる(※時速6km制限)機能がついていることは、シニアにとって命綱になります。
シニアにおすすめ!安全重視の「座れる特定小型原付」3選
数あるモデルの中から、「安定性」「操作のしやすさ」「サポート体制」で厳選した3台を紹介します。
1. 【コスパ最強】自転車感覚で乗れる「RICHBIT CITY」

見た目は完全に「小さな自転車(ミニベロ)」ですが、ペダルを漕ぐ必要はありません。
特定小型原付クラスで最軽量級(約16kg)のため、玄関の段差を持ち上げて入れるのも楽々です。
- 価格: 139,800円(税込)
- 特徴: とにかく軽い。自転車と同じ感覚で乗れるので、違和感が少ない。
- 注意点: サスペンション機能は簡易的なので、ガタガタ道は少し振動が来ます。
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2. 【日本品質】安定感抜群の「glafit NFR-01 Pro」

和歌山のモビリティメーカー「glafit(グラフィット)」が開発した、高品質モデル。
「電動サイクル」という新しいジャンルで、ステップに足を置くだけで進みます。
48Vの高出力モーターで坂道もグイグイ登り、国内メーカーならではの安定感とアフターサポートが魅力です。
- 価格: 297,000円(税込)
- 特徴: 4G LTE通信機能を搭載し、見守り(位置情報確認)が可能。
バッテリー着脱も簡単。 - 注意点: 価格は高めですが、品質と安全をお金で買うならこれです。
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3. 【究極の安定】転ばない3輪タイプ「Sun Emperor SUNRIN」

「二輪だとやっぱり転倒が怖い…」という方には、これ一択。
後輪が2つある3輪トライクタイプです。
停車時も足を地面につく必要がなく、自立するため、バランス感覚に不安があるシニアでも安心して乗れます。
- 価格: 198,000円(税込)
- 特徴: 圧倒的な安定感。カゴも標準装備で買い物に便利。
- 注意点: 車体が重い(約32kg)ので、持ち上げて運ぶのは困難です。
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まとめ:バランス感覚に自信があれば「特定原付」はアリ!
特定小型原付は、免許返納後の「アクティブな生活」を維持するための素晴らしいツールです。
- 自転車に乗るのが苦ではない
- 時速20kmの風を感じたい
- 行動範囲を広げたい
という親御さんには、ぜひ「座れるタイプ」を提案してみてください。
逆に、「自転車もしばらく乗っていない」「バランス感覚に不安がある」という場合は、無理せず4輪のシニアカー(WHILL)を選ぶのが正解です。

なるほど!『3輪タイプ』なんてあるんだね。これなら親父も転ぶ心配が少なそうだし、WHILLより安いから提案しやすいかも。まずは親父がまだ自転車に乗れるか、こっそりチェックしてみるよ。

それがいいですね!もし「やっぱり二輪は怖いな…」となったら、迷わずWHILLの試乗を勧めましょう。安全が一番ですからね!
▼【関連記事】安全第一ならやっぱりこれ!WHILL全モデル比較 ▼
転倒リスクほぼゼロ。歩道を走れる「WHILL」の選び方はこちら。



