「免許を返納するから、自動車保険も解約の電話をしなきゃ」
「もう乗らないし、保険料を払うのはムダだから…」
——ちょっと待ってください。
その解約、将来の割引権利(等級)を捨てることになるかもしれません。
親御さんが長年無事故で積み上げてきた等級(例:20等級などの高い割引率)は、ただ解約すると消滅してしまいます。
しかし、条件を満たせば「中断証明書」を発行してもらい、その等級を最大10年間“凍結保存”できるのです。
この記事では、免許返納時に絶対にやるべき「中断証明書」の発行手順と、誤解されやすい「発行条件(車の処分など)」について、実務に即して解説します。
【結論】「解約」ではなく「中断」を選ぶべき理由
- 高い等級は「資産」になる
将来、お孫さんや子供が車に乗る際、新規(6等級)で契約するより保険料が大幅に安くなる可能性があります。
- 最大10年間保存できる
「今は乗らないが、数年後に必要になるかも」というケースに備えられます。
- 同居家族にも引き継げる
記名被保険者の配偶者や同居親族など、一定の範囲で等級を引き継げます。
【重要】発行には「車を手放した証明」が求められることが多い。中断証明書の発行には、原則として「車を売却・譲渡・廃車した公的証明」が必要です。
まだ車が手元にある方は、まず車の処分(売却)を済ませましょう。
「中断証明書」とは? 20等級を捨てないための冷凍保存


やっと車も売れたし、あとは保険会社に電話して解約すれば終わりだな。毎月の支払いがなくなってスッキリするよ。

パパさん、ストップ!そのまま「解約」しちゃうと、お父さんが積み上げた「プラチナチケット」をドブに捨てることになるよ!

えっ? もう車に乗らないんだから、保険なんていらないでしょ?

「今の保険」はいらないけど、「割引の権利」は残せるんだ。これを「中断証明書」で冷凍保存しておけば、将来お孫さんが車に乗る時に年間10万円以上も得するかもしれないんだよ。
なぜこれが必要?「新規6等級」は高すぎるから
自動車保険の等級(割引率)は、通常、解約して一定期間(多くは7日〜)が過ぎるとリセットされ、また「6等級」からのスタートになります。
しかし、免許返納や海外赴任など「やむを得ない事情」がある場合に限り、現在の等級を長期間キープできる制度があります。
それが「中断制度(中断証明書)」です。
もし将来、お孫さんが18歳で免許を取り、初めて車を買って保険に入るとします。
若者の保険料は非常に高く、新規6等級だと年間20万円以上かかることもザラです。
しかし、おじいちゃんの「20等級」を引き継げば、最初から大幅な割引が適用され、安く加入できる可能性があります。
つまり、中断証明書という紙切れ一枚には、将来の10数万円×数年分の価値があるのです。
発行の絶対条件。「車を手放したこと」の証明が必要

ここが最大の落とし穴です。
中断証明書は、「運転しなくなったから」という理由だけでは発行してもらえないケースがほとんどです。
保険会社によって異なりますが、一般的に「車がもう手元にない(売却・廃車・譲渡した)」ことの証明が求められます。
必要な書類(例)
※保険会社によって異なります
- 売買契約書(買取店に売った証明)
- 登録事項等証明書(名義変更や廃車した証明)
- 解除事由証明書(リース車などを返還した証明)
つまり、「車庫に車を置いたまま、保険だけ中断する」ことは原則できません。
保険を止めて節約したいなら、まず「車を売る(または廃車にする)」ことがスタートラインになります。
\車の処分がまだの方へ/
車検切れやボロボロの車でも、廃車買取を使えば「売買証明」が出ます。
※レッカー代無料で、中断証明に必要な書類も揃います。
中断証明書の発行には、買取店から発行される「譲渡証明書」や「売買契約書」のコピーが必須となります。
「まだ車が手元にある」「どこで売れば書類がスムーズに揃うか不安」という方は、シニア向けの買取業者をまとめたこちらの記事を参考に、まずは無料査定から進めてみてください。
関連記事:

中断証明書の発行手順(3ステップ)

手続き自体は難しくありません。
加入している保険会社(代理店)に電話するだけです。
ステップ1:保険会社に連絡し「中断したい」と伝える
解約の電話をする際に、必ずこう伝えてください。
「免許返納をするので、等級を保存するために中断証明書の手続きをしたいです」
※この時点で車を売却していなくても、「後で書類を送る」形で受付してくれる場合があります。
ステップ2:中断証明書発行依頼書に記入する
保険会社から書類が届きます。
必要事項を記入しましょう。
ステップ3:公的書類(売却・廃車証明)を添付して返送
ここが重要です。
車を買取店に引き渡した後に発行される書類(コピー可の場合が多い)を同封して返送します。
これで審査が通れば、後日「中断証明書」が送られてきます。
【注意】期限があります 一般的に、解約日(または満期日)から13ヶ月以内に申請しないと、権利が消滅します。
「落ち着いたらやろう」と後回しにしていると手遅れになります。
必ず解約前に期限を確認してください。
自動車保険を見直すなら、ついでに「家の保険」も整理を
車を手放すと、家計の固定費が大きく変わります。
これを機に、なんとなく払い続けている「火災保険」や「生命保険」も見直してみませんか?
特に、シニア世代はライフスタイルの変化により、過剰な保障に入りっぱなしのケースが多いです。
自動車保険の手続きと一緒に、プロに家計全体の診断をしてもらうと、車維持費以上の節約ができるかもしれません。
家計のムダをFPに丸投げ診断
無料相談を予約する
※自動車・火災・生命保険をまとめて見直し。オンライン相談も可能です。
よくある質問(FAQ)
Q. 中断証明書があれば、誰でも引き継げますか?
A. いいえ、引き継げる範囲は決まっています。
基本的には「記名被保険者の配偶者」または「同居の親族(同居の子供・孫など)」です。
別居の未婚の子供も対象になるケースがありますが、詳細は保険会社に確認してください。
Q. 有効期限はいつまでですか?
A. 一般的に「最大10年間」です。
ただし、再開する際(車を買って保険を使う際)にも条件があるため、証明書は大切に保管し、使う時に保険会社へ相談してください。
Q. 車は売らずに、子供にあげる場合でも発行できますか?
A. はい、車を「譲渡(名義変更)」した場合も対象になります。
新しい車検証(子供名義になったもの)のコピーなどが証明書類として使えます。
まとめ:その「紙切れ」には10万円以上の価値がある

免許返納は寂しいイベントかもしれませんが、長年安全運転を続けてきた「勲章(等級)」は、形を変えて家族に残せます。
- 車を売却・廃車する(証明書類GET)
- 保険会社へ連絡する(中断依頼)
- 証明書を金庫に保管する(10年間有効)
この3ステップだけで、将来のお孫さんやお子さんを助けることができます。
まずは、発行の必須条件である「車の売却」から始めてみてはいかがでしょうか。
合わせて読みたい


シニアモビリティ研究所
「免許返納後の生活を豊かに」をテーマに、電動車椅子やシニアカー、高齢者の移動手段に関する情報を発信しています。実体験と公的資料・一次情報を基に記事を制作しています。
参考・出典データ
- 損害保険料率算出機構「自動車保険の参考純率」
- ソニー損保「中断証明書の発行について」
- 三井ダイレクト損保「中断証明書の発行手続き」
広告掲載について
本記事では、一部にアフィリエイト広告を利用しています。選定にあたっては「高齢者が安心して利用できるか」を重視し、公平な視点で推奨しています。
※中断制度・等級・必要書類・期限は保険会社や契約内容で異なります。必ず加入先の案内をご確認ください。



