「親が免許返納したら、病院へはどうやって行けばいいの?」
「毎回家族が送迎するのは、正直かなり大変……」
免許返納後の生活で、買い物と同じくらい大きな問題になるのが通院です。
高齢の親御さんにとって、病院は月1回の薬の受け取りだけでなく、検査、リハビリ、歯科、眼科、整形外科など、生活に欠かせない外出先です。
ただし、車を手放した後に通院手段を決めていないと、家族の送迎負担が一気に増えたり、親御さんが通院を先延ばしにしてしまうことがあります。
この記事では、免許返納後の通院手段として、一般タクシー、介護タクシー、福祉タクシー、家族送迎、自治体支援、オンライン診療、WHILL・シニアカーを比較しながら、親御さんに合う使い分け方を整理します。

父が免許返納したら、通院のたびに僕が送ることになるのかな……。
仕事もあるし、毎回は正直きついんだよね。

その不安はかなり現実的です。
通院は一度だけではなく、毎月・毎週続くこともあります。
だからこそ、家族送迎だけに頼らず、タクシー、介護タクシー、自治体支援、オンライン診療、WHILL・シニアカーなどを組み合わせて考えることが大切です。
【結論】免許返納後の通院は「距離・体の状態・付き添いの必要性」で選ぶ

免許返納後の通院手段は、ひとつに決める必要はありません。
親御さんの体の状態、病院までの距離、付き添いの必要性によって、使い分けるのが現実的です。
| 状況 | 向いている通院手段 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 近所の病院へ一人で行ける | 徒歩、バス、WHILL・シニアカー | 道の安全、段差、帰りの体力 |
| 月1回程度の通院 | 一般タクシー、家族送迎 | 予約方法、費用、家族の予定 |
| 車いす・歩行介助が必要 | 介護タクシー、福祉タクシー | 介助内容、料金、介護保険の可否 |
| 付き添いが必要 | 家族送迎、介護タクシー、付き添いサービス | 受付・会計・薬の受け取り |
| 通院頻度が多い | タクシー券、自治体支援、オンライン診療併用 | 月の費用、支援制度、医師への相談 |
| 薬の継続相談が中心 | オンライン診療、電話相談の可否を医師に確認 | 医師の判断、対応医療機関 |
| 離れて暮らしている | 見守り、配車サポート、地域包括支援センター相談 | 本人同意、緊急時対応 |
大切なのは、「毎回家族が送る」か「全部タクシーにする」かの二択にしないことです。
通院内容ごとに、次のように分けて考えましょう。
- 定期薬の相談が中心の日は、オンライン診療や電話相談の可否をかかりつけ医に確認する
- 検査や処置がある日は家族が付き添う
- 一人で行ける近距離通院はタクシーやWHILL・シニアカーを検討する
- 歩行や乗り降りに不安がある日は介護タクシー・福祉タクシーを確認する
- 費用が心配な場合は自治体のタクシー券・福祉タクシー制度を確認する
免許返納後の移動手段全体を確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▼ 免許返納後の移動手段はこちら ▼

通院手段を決める前に確認したい5つのこと
通院方法を選ぶ前に、まず親御さんの通院状況を整理しましょう。
1. 通院頻度
月1回なのか、週1回なのか、リハビリや透析のように頻度が高いのかで、必要な手段は変わります。
通院頻度が高い場合、毎回タクシーや家族送迎だけで対応すると、費用や家族負担が大きくなる場合があります。
2. 病院までの距離
徒歩圏内なのか、バスで行けるのか、タクシーで片道どの程度かを確認しましょう。
病院までの距離が近い場合は、天気や体調の良い日に限って、WHILL・シニアカーで行ける可能性もあります。
3. 付き添いの必要性
診察内容を聞き取れるか、受付・会計・薬の受け取りができるか、検査後に一人で帰れるかを確認してください。
本人が「一人で大丈夫」と言っていても、実際には説明を聞き漏らしたり、薬の変更を家族に伝え忘れたりすることがあります。
4. 乗り降り・歩行の不安
杖、歩行器、車いすを使っている場合は、一般タクシーでよいのか、介助付きのタクシーが必要なのかを確認してください。
車いすのまま乗れる車両が必要な場合は、予約が必要になることがあります。
5. 費用と制度
一般タクシー、介護タクシー、福祉タクシー、自治体のタクシー券、バス券、交通費助成などを確認しましょう。
自治体支援については、こちらの記事も参考にしてください。
▼ タクシー券・バス券・自治体支援はこちら ▼

1. 一般タクシー|一人で乗り降りできるなら現実的

一人で乗り降りでき、病院の受付や会計も自分でできる場合は、一般タクシーが使いやすい選択肢になることがあります。
一般タクシーが向いている人
- 一人で乗り降りできる
- 杖を使えば歩ける
- 受付・会計・薬の受け取りができる
- 通院頻度が月1回程度
- 病院までの距離が長すぎない
- 家族が毎回送迎できない
注意点
一般タクシーは便利ですが、次の点を確認してください。
- 通院時間帯に呼びやすいか
- 雨の日や朝の時間帯に混みやすくないか
- 迎車料金や予約料金があるか
- 運転経歴証明書などによる割引があるか
- 病院の入口で降りやすいか
- 帰りのタクシーをどう呼ぶか
- 現金以外の支払い方法に対応しているか
運転経歴証明書による割引や特典は、地域や事業者によって異なります。詳しくはこちらの記事も確認してください。
▼ 運転経歴証明書の特典はこちら ▼

タクシー配車アプリ・電話配車も確認
高齢の親御さん本人がスマホ操作に慣れていない場合は、家族が配車アプリを使って呼べるか、電話配車できるタクシー会社があるかを確認しましょう。
ただし、家族が遠隔で配車する場合は、乗車場所、到着時間、本人との連絡方法を事前に決めておく必要があります。
タクシー配車アプリを利用する場合は、親御さんの地域が対応エリアか、本人が操作できるか、家族が代理で手配できるか、電話予約も利用できるかを確認しておきましょう。
2. 介護タクシー・福祉タクシー|乗り降りや車いすに不安がある場合

一人でタクシーに乗り降りするのが難しい場合は、介護タクシーや福祉タクシーを検討します。
ただし、「介護タクシー」「福祉タクシー」という言葉は、地域や事業者によって使われ方が異なることがあります。
一般的には、車いす対応車両、スロープ・リフト付き車両、乗降介助などに対応するサービスを指すことがありますが、対応範囲や料金は事業者によって異なります。
何をしてもらえるのか、料金はどうなるのか、介護保険が使えるのかを確認してください。
介護タクシー・福祉タクシーで確認したいこと
- 車いすのまま乗れるか
- スロープ・リフト付き車両か
- 乗降介助があるか
- 室内から車までの介助があるか
- 病院内の付き添いがあるか
- 受付・会計・薬の受け取りまで対応するか
- 片道だけか、往復待機できるか
- 予約は何日前まで必要か
- キャンセル料はあるか
- 料金の内訳はどうなっているか
- 介護保険の対象になる部分と自費部分はどこか
介護保険が使える場合・使えない場合
介護保険の訪問介護には、通院などを目的とした乗車・降車等の介助に関するサービスがあります。
ただし、介護保険で利用できるかどうかは、要介護認定、ケアプラン、利用目的、事業所の対応によって変わります。
要支援の方は対象外となる扱いが多いため、自己判断で利用できると考えないでください。
介護保険の対象になる場合でも、タクシー運賃、待機料金、車いす貸出、院内付き添い、介助範囲外のサービスなどは別料金になる場合があります。
「介護タクシーなら安い」と決めつけず、ケアマネジャー、地域包括支援センター、介護タクシー事業者、市区町村へ確認しましょう。
地域包括支援センターは、高齢者の総合相談窓口です。親御さんがまだ介護認定を受けていない場合でも、通院や移動の不安があるなら相談先になります。
3. 家族送迎|安心だが、毎回続ける前提にしない

家族送迎は、親御さんにとって安心感があります。
診察内容を一緒に聞ける、薬の変更を確認できる、買い物もついでに済ませられるなど、メリットも大きいです。
ただし、毎回家族が送迎する前提にすると、家族側の負担がかなり大きくなります。
家族送迎が向いている場面
- 初めての病院
- 検査や手術前後
- 認知機能に不安がある
- 医師の説明を家族も聞きたい
- 薬が大きく変わる
- 体調が悪い
- 雨や雪の日
- 転倒リスクが高い日
家族送迎を続けるための工夫
- 毎回ではなく重要な診察日に絞る
- 兄弟姉妹で分担する
- 通院予定を共有カレンダーに入れる
- 送迎できない日はタクシーや介護タクシーを使う
- 診察メモを親に持たせる
- 薬局を病院近くか自宅近くにまとめる
- 定期薬だけならオンライン診療や電話相談の可否を医師に聞く
家族送迎をすべて一人で抱え込むと、仕事や家庭への負担が大きくなります。早い段階で、使える制度や相談先を確認しておきましょう。
4. オンライン診療|通院回数を減らせる場合がある

通院のすべてをオンライン診療に置き換えられるわけではありません。
しかし、症状が安定している定期診療や、薬の継続相談などでは、医師の判断によりオンライン診療を利用できる場合があります。
オンライン診療を相談しやすいケース
- 症状が安定している
- いつもの薬の継続相談が中心
- かかりつけ医がオンライン診療に対応している
- スマホやタブレットを家族がサポートできる
- 体調が悪い日に長時間待つのがつらい
- 遠方の家族も診療内容を把握したい
オンライン診療で注意すること
- すべての診療科・症状で使えるわけではない
- 医師の判断で対面受診が必要になる場合がある
- 初診や処方には制限がある
- 初診から麻薬や向精神薬を処方することはできない
- スマホ、タブレット、通信環境が必要
- 本人確認や支払い方法の設定が必要
- 薬の受け取り方法を確認する必要がある
- 緊急時には使わない
厚生労働省は、オンライン診療について、かかりつけの医療機関を確認することや、かかりつけがない場合は近くの医療機関を探すことを案内しています。
まずは、今通っている病院に「オンライン診療や電話での相談に対応していますか?」と聞いてみましょう。
5. WHILL・シニアカー|近距離の通院なら候補になる場合もある

病院が近所にあり、歩道環境が整っている場合は、WHILLやシニアカーで通院できる可能性もあります。
一定の基準を満たす電動車いす・シニアカーを通行させている人は、道路交通法上、歩行者として扱われます。
ただし、すべての電動モビリティが歩行者扱いになるわけではありません。
購入前には、製品区分、最高速度、車体サイズ、使用場所を確認してください。
また、通院は買い物や散歩よりも体調に左右されやすい外出です。
「行きは大丈夫でも、診察後に疲れて帰れない」というケースも考えておきましょう。
WHILL・シニアカー通院で確認したいこと
- 病院までの距離
- 歩道の幅
- 段差・坂道
- 交通量
- 雨の日の対応
- 病院入口の段差
- 院内での置き場所
- バッテリー残量
- 帰りの体力
- 家族が迎えに行けるか
近距離の通院やリハビリ、歯科、眼科などで使える可能性はありますが、試乗やレンタルで確認してください。
▼ WHILL全モデル比較はこちら ▼

▼ シニアカーおすすめ比較はこちら ▼

▼ WHILL試乗・レンタルはこちら ▼

▼ 保管場所・充電環境はこちら ▼

6. 通院費が心配なら自治体支援を確認する
通院のたびにタクシーを使うと、費用が積み重なります。
自治体によっては、免許返納者向けのタクシー券・バス券、福祉タクシー券、交通費助成、デマンド交通などを用意している場合があります。
ただし、対象年齢、要介護度、障害者手帳の有無、申請期限、使えるタクシー会社、助成上限は自治体によって異なります。
親御さんの住んでいる市区町村で確認してください。
▼ タクシー券・バス券・自治体支援はこちら ▼

通院費、介護費、車の維持費、タクシー代が重なりそうな場合は、家計全体でどこまで備えるかを一度整理しておくと安心です。
免許返納後に車を使わないことが決まった場合は、売却益を通院タクシー代や次の移動手段に充てる方法もあります。
▼ 免許返納後の車売却はこちら ▼

7. 離れて暮らす親の通院には見守りも必要

離れて暮らす親御さんの場合、通院に行けたかどうか、薬を受け取れたか、帰宅できたかが心配になります。
通院手段だけでなく、安否確認の仕組みも考えておきましょう。
確認したいこと
- 通院予定を家族が把握しているか
- 病院に着いたら連絡できるか
- 帰宅後に連絡できるか
- 薬の変更を家族が確認できるか
- 転倒や体調不良時の連絡方法があるか
- スマホやGPSを使えるか
- 緊急連絡先を病院に伝えているか
見守りサービスを使う場合は、本人のプライバシーにも関わります。
導入前に、何のために使うのかを親御さんに説明し、同意を得てください。
離れて暮らす親御さんが一人で通院する場合は、移動手段だけでなく、通院前後の安否確認もセットで考えておくと安心です。
離れて暮らす親御さんの通院前後が心配な場合は、位置情報やホームセキュリティなど、家族が無理なく続けられる見守り方法を確認しておきましょう。
スマホを持って外出できる親御さんなら、GPS見守りも選択肢になります。対応エリア、料金、通知方法、本人の同意を確認してから検討しましょう。
▼ 見守りサービス比較はこちら ▼

8. 通院が難しくなってきたら相談したい窓口
通院のたびに家族が困るようになってきたら、早めに相談先を作りましょう。
相談先の例
- かかりつけ医
- 病院の医療相談室
- 地域包括支援センター
- ケアマネジャー
- 市区町村の高齢者福祉担当
- 介護タクシー・福祉タクシー事業者
- 訪問診療に対応する医療機関
特に、通院そのものが難しくなってきた場合は、訪問診療や訪問看護、介護サービスの利用が必要になることもあります。
自己判断で通院をやめず、まずは医師や地域包括支援センターに相談してください。
通院のたびに家族の付き添いが必要になってきた場合は、在宅で続ける方法だけでなく、介護サービスや住まいの選択肢も早めに情報収集しておくと安心です。
将来の選択肢を知っておきたい場合は、老人ホームや介護施設の資料を取り寄せ、費用や入居条件を比較しておく方法もあります。
すぐに入居を決めるためではなく、家族で落ち着いて選択肢を把握するための情報収集として考えましょう。
▼ 老人ホーム入居のタイミングはこちら ▼

免許返納後の通院に関するFAQ
Q1. 免許返納後、通院は何で行くのがよいですか?
A. 親御さんの体の状態、病院までの距離、付き添いの必要性によって変わります。
一人で乗り降りできるなら一般タクシー、歩行や車いす介助が必要なら介護タクシー・福祉タクシー、近距離ならWHILL・シニアカー、症状が安定している場合はオンライン診療を医師に相談するなど、組み合わせて考えましょう。
Q2. 介護タクシーは介護保険で使えますか?
A. 条件を満たす場合、訪問介護の通院等乗降介助として利用できる場合があります。
ただし、要介護認定、ケアプラン、利用目的、事業所の対応によって異なります。
要支援の方は対象外となる扱いが多いため、地域包括支援センターやケアマネジャーに確認してください。
また、タクシー運賃や待機料金、車いす貸出料、院内付き添いなどは別料金になる場合があります。
Q3. 福祉タクシーと介護タクシーは何が違いますか?
A. 地域や事業者によって呼び方やサービス内容が異なるため、一概には言えません。
一般的には、車いす対応車両や乗降介助に対応するタクシーを指すことがあります。
利用前に、車両タイプ、介助範囲、料金、介護保険の可否、自治体助成の対象になるかを確認してください。
Q4. 家族が毎回通院送迎するのは普通ですか?
A. 家族送迎は安心感がありますが、毎回続けると負担が大きくなる場合があります。
重要な診察日だけ家族が付き添い、それ以外はタクシー、介護タクシー、オンライン診療、自治体支援を組み合わせる方法もあります。
Q5. オンライン診療なら通院しなくてよくなりますか?
A. すべての通院をオンライン診療に置き換えられるわけではありません。
医師の判断で対面受診が必要になる場合があります。
初診や処方には制限があり、緊急時には使えません。
まずは、かかりつけ医にオンライン診療や電話での相談に対応しているか確認してください。
Q6. 通院費が高い場合、自治体から支援はありますか?
A. 自治体によっては、タクシー券、福祉タクシー券、バス券、交通費助成、デマンド交通などの制度があります。
ただし、対象年齢、要介護度、障害者手帳の有無、申請期限、使える事業者は地域によって異なります。親御さんの住んでいる市区町村で確認してください。
Q7. WHILLやシニアカーで病院に行けますか?
A. 病院が近く、歩道環境や保管場所、バッテリー、帰りの体力に問題がなければ、候補になる場合があります。
ただし、体調が悪い日や検査後は負担が大きい場合もあるため、無理せずタクシーや家族送迎と併用してください。
購入前には、試乗・レンタルで実際の通院ルートを確認しましょう。
Q8. 離れて暮らす親の通院はどう管理すればいいですか?
A. 通院日を共有カレンダーに入れる、診察後に電話する、薬の変更をメモしてもらう、見守りサービスを使うなどの方法があります。
ただし、見守りサービスは本人のプライバシーに関わるため、本人の同意を得てから導入してください。
まとめ:免許返納後の通院は「家族だけで抱え込まない」
免許返納後の通院は、家族だけで抱え込むと負担が大きくなります。
大切なのは、通院内容に合わせて手段を使い分けることです。
通院だけでなく、返納手続き、車の扱い、買い物、見守りまで含めて整理したい場合は、親の免許返納前後に家族がやることを確認すると全体像をつかみやすくなります。
- 一人で乗り降りできるなら一般タクシー
- 介助が必要なら介護タクシー・福祉タクシー
- 重要な診察日は家族が付き添う
- 症状が安定している場合はオンライン診療を医師に相談する
- 近距離ならWHILL・シニアカーも候補にする
- 通院費が心配なら自治体支援を確認する
- 離れて暮らす場合は見守りも組み合わせる
- 通院が難しくなってきたら地域包括支援センターやかかりつけ医へ相談する

毎回僕が送らないといけないと思っていたけど、タクシーや介護タクシー、オンライン診療、自治体支援を組み合わせれば少し現実的になりそうだね。

その考え方が安心です。
通院は長く続くものなので、家族だけで無理をせず、使えるサービスや制度を少しずつ確認していきましょう。
▼ 免許返納後の移動手段全体はこちら ▼

▼ タクシー券・バス券・自治体支援はこちら ▼



