「シニアカーやWHILLで、もし人にぶつかったらどうなるの?」
「歩行者扱いなら、事故を起こしても保険はいらないの?」
高齢の親御さんにシニアカーやWHILLを検討している家族にとって、事故や保険の不安はかなり大きいと思います。
シニアカーやWHILLは、免許不要で使える近距離モビリティとして便利です。一方で、歩道、スーパー、病院、駐車場、マンションの共用部など、人や物が近い場所で使うことも多くなります。
この記事では、シニアカー・WHILLで事故が起きた時の初期対応、保険・賠償の考え方、家族が事前に確認しておきたいポイントを整理します。

WHILLやシニアカーって歩行者扱いなんだよね?
それなら、事故を起こしても自動車みたいな保険はいらないのかな?

そこは誤解しやすいポイントです。
一定の基準を満たす電動車いすを通行させている人は、道路交通法上は歩行者として扱われます。
ただし、歩行者扱いだからといって、事故の責任がなくなるわけではありません。
- 【結論】シニアカー・WHILLは「事故対応」と「保険確認」を家族で先に決めておく
- シニアカー・WHILLで起こりやすい事故の例
- 事故が起きた時にまずやること
- 歩行者扱いでも賠償責任がなくなるわけではない
- 自賠責ではなく、個人賠償責任補償や専用保険を確認する
- 保険で確認したい4つの補償
- まず確認したい個人賠償責任補償
- WHILL Premium Care / Smart Careや専用保険も確認する
- 事故を防ぐために家族で決めたい利用ルール
- 事故リスクを減らす便利グッズ
- 離れて暮らす親には見守りも組み合わせる
- 事故後に「もう乗れない」と感じた時の選択肢
- 参考にした公式情報
- FAQ
- まとめ:シニアカー・WHILLは「乗る前の保険確認」が大切
【結論】シニアカー・WHILLは「事故対応」と「保険確認」を家族で先に決めておく
シニアカー・WHILLを使う前に、家族で決めておきたいことは次の5つです。
| 確認項目 | 家族が見るポイント |
|---|---|
| 事故直後の対応 | けが人の救護、安全確保、必要に応じて119番・110番 |
| 連絡先 | 家族、保険会社、販売店、施設管理者、ケアマネジャー |
| 保険 | 個人賠償責任補償、専用保険、車体補償、本人のけが |
| 利用ルール | 夜間・雨天・飲酒後・混雑時は無理に乗らない |
| 安全対策 | 試乗、練習、点検、反射材、ライト、走行ルート確認 |
大切なのは、事故が起きてから考えるのではなく、乗り始める前に家族で確認しておくことです。
- 他人にけがをさせた場合の賠償
- 他人の物を壊した場合の賠償
- 親御さん本人のけが
- シニアカー・WHILL本体の故障や破損
- ロードサービスや修理サポート
- 別居の親が保険対象になるか
▼ シニアカー・WHILLのお金と制度はこちら ▼

シニアカー・WHILLで起こりやすい事故の例
シニアカー・WHILLは便利ですが、使う場所によっては事故につながることがあります。
| 場面 | 起こり得る事故 |
|---|---|
| 歩道 | 歩行者や自転車と接触する |
| スーパー | 商品棚、買い物カート、人にぶつかる |
| 病院 | 受付、待合室、エレベーター内で接触する |
| マンション | 共用廊下、自動ドア、エレベーターを傷つける |
| 駐車場 | 車やポールに接触する |
| 段差・坂道 | 転倒、横転、操作ミス |
| 雨の日 | 視界不良、スリップ、操作ミス |
| 夜間 | 周囲から見えにくく接触する |
| 踏切・側溝 | 立ち往生、脱輪、転落につながることがある |
NITEは、電動車いすの事故について、不注意や運転操作の誤りが重大事故につながるおそれがあるとして注意喚起しています。
事故をゼロにすることはできませんが、試乗、練習、ルート確認、保険確認でリスクを下げることはできます。
事故が起きた時にまずやること

1. けが人の確認と安全確保
まず、親御さん本人、相手の方、周囲の人にけががないか確認します。
けががある、頭を打った、意識がはっきりしない、強い痛みがある場合は、迷わず119番を検討してください。
2. 必要に応じて警察へ連絡する
人にけがをさせた場合、道路上で事故が起きた場合、相手の物を壊した場合、相手方と認識が食い違っている場合は、警察へ連絡することも重要です。
「歩行者扱いだから警察はいらない」と自己判断しないでください。
3. 相手方・施設管理者に連絡する
店舗、病院、マンション、駅、商業施設などで事故が起きた場合は、施設管理者にも連絡します。
壊れた物がある場合は、勝手に修理費を約束せず、保険会社や施設管理者の指示を確認してください。
4. 写真とメモを残す
- 事故日時
- 場所
- 相手方の氏名・連絡先
- 施設名・担当者名
- けがや破損の状況
- 現場写真
- シニアカー・WHILL本体の状態
- 周囲の段差・坂道・障害物
- 目撃者がいれば連絡先
5. 家族・保険会社・販売店へ連絡する
親御さん本人だけで事故対応をするのは難しい場合があります。
家族、保険会社、販売店、必要に応じてケアマネジャーや地域包括支援センターにも相談しましょう。
歩行者扱いでも賠償責任がなくなるわけではない
一定の基準を満たす電動車いすを通行させている人は、道路交通法上、歩行者として扱われます。
ただし、これは事故を起こしても責任がないという意味ではありません。
歩行者であっても、他人にけがをさせたり、他人の物を壊した場合は、民事上の損害賠償責任が問題になる可能性があります。
- 歩行者にぶつかって転倒させた
- 店舗の商品棚を壊した
- マンションの自動ドアにぶつけた
- 駐車中の車に傷をつけた
- 病院や施設の備品を壊した
▼ WHILL・シニアカーの飲酒ルールはこちら ▼

自賠責ではなく、個人賠償責任補償や専用保険を確認する

基準を満たす電動車いす・シニアカーは、自動車や原付のような自賠責保険に入る乗り物とは制度上の扱いが異なります。
ただし、自賠責がないからといって、事故時の賠償リスクに備えなくてよいわけではありません。
- 個人賠償責任補償
- 傷害保険
- 医療保険
- WHILL Premium Care / Smart Careなどの専用サービス
- スズキ電動車いす保険などメーカー系の専用保険
- 販売店やレンタル事業者のサポート
保険で確認したい4つの補償
1. 他人にけがをさせた時の補償
歩行者や自転車、店舗利用者などにけがをさせてしまった場合、損害賠償責任が問題になる可能性があります。
この時に確認したいのが、個人賠償責任補償です。
日本損害保険協会では、個人賠償責任保険について、他人の物を壊したり、他人にけがをさせてしまった時などに、法律上の損害賠償責任を負担する場合に備える保険として案内しています。
ただし、契約ごとに対象範囲は異なります。
2. 他人の物を壊した時の補償
店舗の商品、マンション設備、駐車中の車、自動ドアなどを壊した場合も、個人賠償責任補償の対象になる可能性があります。
ただし、借りている物、預かっている物、同居家族の物、本人が管理している物などは、契約によって対象外になる場合があります。
3. 親御さん本人のけがの補償
シニアカー・WHILLで転倒・横転した場合、親御さん本人がけがをすることもあります。
個人賠償責任補償は、基本的に他人への賠償に備えるものです。
本人のけがは、傷害保険、医療保険、専用保険などの対象になるかを確認してください。
4. シニアカー・WHILL本体の損害補償
事故や転倒で本体が壊れた場合、修理費がかかることがあります。
個人賠償責任補償では、本人の所有物であるシニアカー・WHILL本体の損害は対象外になることがあります。
まず確認したい個人賠償責任補償
家族が最初に確認しやすいのは、すでに加入している保険の個人賠償責任補償です。
火災保険、自動車保険、傷害保険、クレジットカード付帯保険、共済などに特約として付いていることがあります。
保険会社に聞くべきこと
問い合わせる時は、「高齢の親がシニアカー・電動車いす・WHILLを使う予定です。
歩道、店舗、病院、マンション共用部などで人にぶつかったり、物を壊して法律上の損害賠償責任を負った場合、現在の個人賠償責任補償の対象になりますか」と具体的に伝えると確認しやすくなります。
- 別居の親が補償対象か
- 同居家族だけが対象ではないか
- シニアカー・電動車いすの使用中も対象か
- 店舗や病院内の事故も対象か
- マンション共用部や駐車場での事故も対象か
- 補償限度額
- 示談交渉サービスの有無
- 飲酒時の扱い
- 親御さん本人のけがは対象か
- シニアカー・WHILL本体の破損は対象か
- 借りている物、預かっている物、管理している物の破損は対象か
本体価格、維持費、事故時の賠償、親御さん本人のけがまで考えると、家計全体でどこまで備えるかを一度整理しておくと安心です。
▼ 保険や老後資金をまとめて相談したい方へ ▼
WHILL Premium Care / Smart Careや専用保険も確認する

WHILLには、Premium Care / Smart Careなどのサポート・保険サービスが用意されています。
公式サイトでは、本人のけが、相手方への賠償、ロードサービス、医療相談、家族向けアプリ連携などのサービスが案内されています。
ただし、対象機種、加入条件、補償内容、補償期間、免責事項、サービス内容は変更される可能性があります。必ず最新の公式ページと規約を確認してください。
また、スズキの電動車いすには、スズキ製の電動車いすを対象とする保険が案内されています。
車体補償、乗車中のけが、賠償責任などが案内されていますが、対象機種、加入条件、補償額、支払対象外、示談交渉サービス、約款の確認が必要です。
▼ WHILLの購入先やサポートはこちら ▼

事故を防ぐために家族で決めたい利用ルール

- 初めて行く場所へ一人で行かない
- 雨の日や強風の日は無理に乗らない
- 夜間はできるだけ避ける
- 飲酒後は乗らない
- 混雑したスーパーや病院内では慎重に動く
- 坂道や段差の多い道は避ける
- 踏切や側溝のある道は事前に家族で確認する
- バッテリー残量を確認する
- 月に1回は車体の状態を家族が見る
- 事故や接触があったら必ず家族に連絡する
- 乗りにくくなったら無理せず使用を止める
試乗・練習も安全対策になる
事故を防ぐためには、購入前の試乗やレンタルも重要です。
操作を理解できるか、止まりたい場所で止まれるか、実際の買い物ルートや通院ルートで使えそうかを確認してください。
▼ WHILLの試乗・レンタルはこちら ▼

事故リスクを減らす便利グッズ

シニアカー・WHILLの事故対策として、便利グッズを活用できる場合もあります。
ただし、便利グッズは万能ではありません。
車種に合うか、操作や乗り降りの邪魔にならないか、メーカーや販売店の説明と矛盾しないかを確認してください。
- 反射材
- ライト
- ワイヤーロック
- 防水カバー
- レインポンチョ
- サイドバッグ
- 杖ホルダー
- 車体カバー
本体の安全確認をしたうえで、反射材・ライト・防水カバー・杖ホルダーなどを必要に応じて整えると、日常利用の不安を減らしやすくなります。
▼ まず確認しやすい便利グッズはこちら ▼
汎用品は、すべてのWHILL・シニアカーに合うとは限りません。
購入前に、対応モデル、取り付けサイズ、固定方法、返品可否を確認してください。
杖ホルダー
レインポンチョ
サイドバッグ
▼ WHILL・シニアカーの便利グッズはこちら ▼

離れて暮らす親には見守りも組み合わせる

親御さんが一人でシニアカー・WHILLを使う場合、家族が事故や帰宅状況を把握しづらいことがあります。
一人暮らし、通院や買い物に一人で行く、スマホ操作に不安がある場合は、見守り方法も考えておきましょう。
見守りサービスを使う場合は、本人の同意とプライバシー配慮が必要です。
導入前に、「監視」ではなく「もしもの時に早く気づくため」と説明しましょう。
離れて暮らす親御さんが一人で外出する場合は、保険だけでなく、帰宅確認や緊急時の連絡方法も一緒に整えておくと安心です。
事故後に「もう乗れない」と感じた時の選択肢

一度事故やヒヤリとした経験があると、親御さんが怖がって乗らなくなることがあります。
その場合、無理に乗せ続ける必要はありません。
- もう一度販売店で操作説明を受ける
- 家族同伴で練習する
- 走行ルートを変える
- 利用時間帯を変える
- WHILL・シニアカーの種類を見直す
- タクシーやデマンド交通に切り替える
- 買い物宅配を増やす
- 家族送迎や見守りを増やす
▼ 免許返納後の移動手段はこちら ▼

▼ 免許返納後の買い物支援はこちら ▼

▼ 免許返納後の通院手段はこちら ▼

▼ 車を手放す場合の確認はこちら ▼

参考にした公式情報
法律・保険・専用サービスは変更される可能性があります。
実際に利用する前に、公式情報と契約内容を確認してください。
NITE|高齢者の事故防止 電動車いすの利用で気を付けたいこと
WHILL公式|WHILL Premium Care / Smart Care
FAQ
Q1. シニアカー・WHILLで事故を起こしたら、まず何をすればいいですか?
A. まず、けが人の確認と安全確保を行ってください。
けががある場合や状況が分からない場合は、119番や110番を検討します。店舗や病院、マンション内で事故が起きた場合は、施設管理者にも連絡しましょう。その後、家族、保険会社、販売店へ連絡してください。
Q2. シニアカー・WHILLは歩行者扱いだから、責任はありませんか?
A. いいえ、歩行者扱いであっても責任がなくなるわけではありません。
一定の基準を満たす電動車いすを通行させている人は、道路交通法上、歩行者として扱われます。ただし、他人にけがをさせたり物を壊した場合は、民事上の損害賠償責任が問題になる可能性があります。
Q3. シニアカー・WHILLに自賠責保険は必要ですか?
A. 一定の基準を満たす電動車いすとして歩行者扱いになる場合、自動車や原付のような自賠責保険とは制度上の扱いが異なります。
ただし、事故時の賠償に備えなくてよいという意味ではありません。個人賠償責任補償や専用保険、サポートサービスを確認してください。
Q4. 個人賠償責任保険でシニアカー事故は補償されますか?
A. 補償される可能性はありますが、契約ごとに異なります。
別居の親が対象か、シニアカー・電動車いす使用中の事故が対象か、店舗内事故が対象か、示談交渉サービスがあるかを保険会社に確認してください。
Q5. 親本人のけがやWHILL本体の故障も個人賠償責任保険で補償されますか?
A. 個人賠償責任補償は、基本的に他人への賠償に備えるものです。
親御さん本人のけがや、シニアカー・WHILL本体の故障・破損は対象外になる場合があります。傷害保険、医療保険、専用保険、WHILL Premium Care / Smart Care、スズキ電動車いす保険などを確認してください。
Q6. WHILLやスズキ セニアカーの専用保険に入れば十分ですか?
A. 専用保険やサポートサービスは心強い選択肢ですが、対象機種、補償内容、免責事項、加入条件、保険金が支払われないケースは契約ごとに異なります。
公式ページ、重要事項説明、規約、販売店の説明を確認してください。
Q7. 事故を防ぐために家族ができることはありますか?
A. 試乗、練習、走行ルート確認、夜間・雨天を避ける、飲酒後は乗らない、反射材やライトを使う、定期点検をするなどの対策があります。
また、事故や接触があったら家族へ連絡するルールを決めておくと安心です。
Q8. 離れて暮らす親が一人で乗る場合はどうすればいいですか?
A. 保険確認に加えて、帰宅連絡、GPS見守り、スマホ連絡、緊急連絡先の共有などを検討してください。
ただし、見守りサービスは本人の同意とプライバシー配慮が必要です。
Q9. 事故後に親が怖がって乗らなくなった場合はどうすればいいですか?
A. 無理に乗せ続けず、販売店で再説明を受ける、家族同伴で練習する、ルートを変える、タクシーや買い物宅配を使うなどの代替策を考えましょう。
必要であれば、WHILL・シニアカー以外の移動手段も検討してください。
まとめ:シニアカー・WHILLは「乗る前の保険確認」が大切
シニアカー・WHILLは、免許不要で使える便利な移動手段です。
ただし、人や物が近い場所で使う以上、事故のリスクはゼロではありません。
乗り始める前に、家族で次のことを確認しておきましょう。
- 事故時の連絡先
- けが人が出た時の対応
- 個人賠償責任補償の有無
- 別居の親が保険対象になるか
- 親本人のけがの補償
- シニアカー・WHILL本体の損害補償
- 専用保険・サポートサービス
- 飲酒後・夜間・雨天の利用ルール
- 見守りや帰宅確認の方法
- 事故後に乗れなくなった場合の代替手段

歩行者扱いだから保険はいらないと思っていたけど、他人にけがをさせたり物を壊したら、やっぱり確認が必要なんだね。

その通りです。
シニアカーやWHILLは便利な乗り物ですが、事故時の対応と保険確認は家族で先に決めておくと安心です。
まずは、今入っている火災保険や自動車保険に個人賠償責任補償が付いているか、別居の親まで対象になるかを確認してみましょう。
▼ シニアカー・WHILLのお金と制度はこちら ▼

▼ WHILL・シニアカーの便利グッズはこちら ▼




